一回で鉛筆画が上手くなるレッスン

皆さん、絵は得意ですか?それとも図工の時間が大嫌いでした?

図工の先生をやっていたので、大嫌いだと、ちょっと悲しい……(笑)

今日は、そんな絵が苦手な皆さんに、今からでも遅くない、一回やれば鉛筆画が上手くなるレッスンをプレゼントしたいと思います。

だって、字もそうだけど、絵もちょっと上手い方が嬉しいじゃないですか。

図工が大嫌いだった皆さんがよく言われるのは、「自分は絵がヘタだから」
というセリフです。

では、あなたは、絵を何をもって上手い、ヘタと判断されますか?



絵が上手いとはどういうことか


上手いというのは、例えば鉛筆で、リンゴを描いた絵がリンゴのように見えること、ですよね。

リンゴに見えれば見えるほど上手い。

じゃ、どのような条件が満たされていればリンゴに見えるのでしょう。



①リンゴに見える輪郭線がある(実際にはない、物と空間の境い目)

②リンゴの球体に近い形を感じる(立体感、量感)


③リンゴが置いてある床にそれっぽい影がある(立体感、存在感)


④表面に艶が感じられる(質感)


⑤白黒でも鮮やかな赤を感じられる(色感)


①~⑤まで上げてみました。後に行くほど描く上では難度が増し、各項目が満たされていれば満たされているほど、よりリンゴに見えます。

皆さんが、この絵上手いなー……と感じる絵はこういった条件が満たされているはずです。



「上手く描く≒見える通りに描く」


目で見えているとおりに絵が描ければ、そう、白黒写真のような絵が描けるでしょう。写真のような絵が描ける人がいたら、一般的には「絵が上手い人」となるでしょうね。

では、絵が上手い人は見えるとおりに描けているだけなのでしょうか。

実は、そう見えるように描いてるのです。

ですので、絵が苦手……と言う人でも、そう見える描き方の基本さえ押さえれば、上手くなってしまうのです。あ、もちろん、基本なので、ものすごく上手に描きたい人はそこからの鍛錬が必要になりますが……(笑)

しかしながら、昨日より少し上手く描けることができたら、なんかちょっと自信がついたりするものです。もし、お子さんが図工嫌い、絵が苦手……と悩んでいるようでしたら、教えてあげてください。

ちょっと絵を好きになってくれるはず……♪

では、スケッチブックと2Bの鉛筆と消しゴム(できれば練り消し)を用意しましょう……



一回で鉛筆画が上手くなる「わたしのたまご」レッスン


① 紙になるべく大きめのたまごを描きましょう。まずは輪郭です。鉛筆は軽く持ち、力を入れず大きく腕を動かしてサッと描きます。だいたいの形で大丈夫ですが、几帳面な人は消しゴムで消したり描いたり、整えても構いません。


② 次は、たまごに光を当ててみましょう。右からですか?左からですか?ご自由に、光がどこから来るのか設定してください。私は左上から。

光の向きが決まったらたまごに立体感を出していきます。たまごの形をよく頭に思い浮かべます。たまごの表面を鉛筆でなぞるようにカーブを描きながら影をつけます。

たまごは白い色ですし、表面がなめらかなので、影だからといってあまり色を濃くせず、指の腹で擦ったりすると感じがよく出ます。

一番光が当たっているところは線を描かず、白く残します。

③ では、床にたまごを置いてみましょう。実際、たまごを立てて置くのは難しいですが、ここは絵の世界、自由自在に操りましょう。

たまごを床に立てて置くとしたら、たまごを真横から見ない限り、床との設置点は見えません。今回は床との設置点が見えないタイプを描きます。

設置点はここら辺にある、という想像をしておきましょう。ここは光が当たらないので一番暗くなっているはず。
床に影を描きます。光源が左上からなので、右下に影が伸びます。床は平らなので、平らな面に沿って鉛筆を動かします。平らな面を描く時は、曲線を使わない方がそれっぽくなります。
たまごと床の設置点に近い部分は光が当たらないため、暗く描きます。設置点から離れるほど、影は薄くなります。
床に影が落ちるということは、床からの光の反射ががあるはずです。練り消しでたまごの一番下をすっとひとすじ消します。
そして、立体感や存在感を描き込みながら、輪郭は見えないように消していきましょう。光が当たるところは単純に消しゴムで消して、線を薄くします。影の部分の輪郭線は、立体感を出した時の線に同化するように馴染ませます。
出来上がりはこのように……。たまごが床に置いてあるように見えますでしょう?



絵描きさんは、リンゴの絵がリンゴに見えるように描いている


「わたしのたまごレッスン」はいかがでしたか?

目の前にたまごが無くても、たまごらしく描けたのではありませんか?

どのようなものを描く時にも、「そう見えるように」描くだけなのです。絵描きさんは感覚的な人が多いのですが、無意識のうちに「こう描けばこう見える」という計算をして描いている。実は論理的思考をしてるんですね。

このたまごのレッスンは、他のものを描く時に上手く応用すれば以前より格段に描きやすくなるはずです。

秋から冬にかけて夜は長いです。暖かくして、ゆったりと鉛筆画のレッスンはいかがでしょう♪

Mayuでした(∗ ˊωˋ ∗)

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